コンサルタントブログ

逆の立場に立ってみて

2012.03.26ブログ

藤田 誠

「さっきまた怒ってたよね」
「それってオーナーシップがないってことだろ」
「それってこないだクライアントにフィードバックしたことと同じことやっているよね」
これは最近で仲間から頂いた耳の痛いフィードバックの一部である。
痛いが故に「キッツいなぁ」と「ムカっとした」という2つの感情がふと沸き起こる。
こちらのことを考えてのフィードバックだと感じるだけに余計に厳しい。
(ここでその感情がダダ漏れになってしまうのをなんとかしたいと思うのだがそれはちょっと別の話。)
ただ自分で全くそういったことが見えていないのかというとそうでもない。
3つ目の指摘の通りで自分以外のことはよく見えるのだ。
そう思った時に自分が指摘した時に相手の気持ちってどうだったんだろうか?と考えてしまった。

我々がクライアントと関わる時は「その組織をより良くしたい」「そこで困っている人に何らかのきっかけを作って解決してほしい」
と常に思っている。
もちろん、その時は「相手がどう感じるんだろうか」「この言い方で伝わるか」を悩んで話をしている。
しかしその話が正論と感じられたり、こちらのテンションが上がり切っていると威圧感と写ることもあるだろう。
それを回避するための技術やスキルは世の中に数多くある。それが実践出来れば問題ないのかもしれない。

そこで自分が「キッツイなぁ」と思いながらもその話をすっと受け入れるってどんな時だろうかと考えてみる。
意外と言葉にするのが難しい。ただ1つだけ確かなことがある。
間違いなく自分の状況を受け止めてくれた上で話をしてくれていることが伝わるのだ。
同じことを言われても理屈や論理のみでないことがわかるのだ。
「自分に向き合ってくれている」「正対して話をしてくれている」と感じた時はその後多少の議論はあっても嫌悪感はない。
これを自分で実践しようとすると凄く難しい。発信者がどういう意図で話をしているかということよりも
受け手がどう受け止めるかによって変わってくるからだ。まさにコミュニケーションは受け手が決めるって事だ。

「本当に困っていたらやるだろう」「取り合えずやってみたら」ふと使ってしまう言い回しだが、
相手の立場・気持ちを一度受け入れた上で使っていたかと言われると疑問符がつく。

コンサルタントという立場で組織に関わる場合、組織の人にとって我々は外の人という見られ方をする。
自分では第三者という気持ちはないのだが、組織にいる方にとっては確かに第三者なのだ。
だからこそより真摯に向き合い、相手の気持ちを十分すぎるほど受け止めた上でないと効果的な話し合いは出来ない。
別に目新しいことではないのだが、このところ両方の立場にたつ機会が頻繁にあったので
改めて自分自身で気をつけたいと思う。

藤田 誠

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