社員定着と組織力向上を目指して、組織開発とキャリア開発の融合プログラムをスタートいたしました。

多くの企業から「外部環境が激変しているのに新たな戦略遂行のスピードが上がらない」という声と、同時に「社員の定着率が下がり、メンタルダウンも多い」という声を聴きます。

そうした声の背景にあるのは、一言で言うと、組織としても個人としても「パーパス(なぜわが社は存在するのか)」も、それに対する「エンゲージメント(自分自身の思い入れ)」も不明確であるということではないかと考えます。パーパスが不明確であれば、目標数字達成だけの行動になり、結果として企業は衰退し、個人は疲弊していきます。

私達シー・シー・アイはこれまでも、組織のありたい姿を実現するための自分たちで考える組織づくりを行なってまいりましたが、今後はより個々人の「パーパスエンゲージメント」を上げることも重要になってきます。そこで、私たちは今までの組織開発プログラムにプラスして、本年度よりキャリアコンサルタント国家資格者チームを立上げ、「パーパスエンゲージメントプログラム」をスタートさせました。このプログラムはキャリコンサルタントチームにより、社員個々人の「働く目標観」を明確にしながらも、そこで聴きだした組織の課題を、組織開発チームにより経営層やマネジメント層の強化に反映させるという、両専門家による循環モデルです。 

変化の時代を勝ち抜く強い組織を創るためには、「戦略」「組織」「個人」が同じパーパスで繋がり、かつ単なる「お題目」ではなく、具体的行動と結びついていることが絶対の必要条件です。そんな思いで、私たちは「パーパスエンゲージメントプログラム」をスタートさせました。

※シー・シー・アイ・キャリアコンサルタントチーム
国家資格を有し、且つシー・シー・アイ独自の企業向けのプログラムで50時間の研修を受けた上で、実践を見据えた厳しい試験と面接試験をパスした者だけで構成されており、そのチームリーダーは、4,000人以上の相談実績を持ち、国家資格1級キャリアコンサルティング技能士と国家資格公認心理師を保持する仲村 賢です。

⇒パーパスエンゲージメントプログラムをより詳しく知りたい方はこちらの無料オンラインセミナー【3月16日(木)16時】でお待ちしております。

 

書籍に学ぶ組織開発のポイント(3)・・・嫌われる勇気~自己啓発の源流「アドラー」の教え~

「企業と人材」の本年1月号から3月号まで「専書!(専門家が選んだ3冊)」のコーナーに掲載させていただきましたが、いよいよ最終回“嫌われる勇気~自己啓発の源流「アドラー」の教え~(岸見 一郎 , 古賀 史健 )”の記事をご紹介いたします。

※本ブログは「企業と人材」を発行する産労総合研究所様の許可を頂きアップさせていただいています。掲載記事全文はこちらからお読みいただけます。

ここまで、外部環境や戦略と組織開発との関係の再確認する書籍として、”マーケティングとは「組織革命」である(森岡 毅)”、そして、組織の中に存在する一筋縄ではいかない構造の観方を学ぶ書籍として”なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方(枝廣 淳子、小田 理一郎)”を紹介してきました。
そしてこの本は、いよいよ組織・対人においてよく生きるためにはどうあるか、と自分自身に問うものです。

組織としてどのように素晴らしい戦略を立てようが、仕組みを作ろうが、実行段階で一番厄介なのは犠牲者感です。「一所懸命やっていても自分(自部門)は認められない。自分だけが損している」という感情がブレーキをかける場面を幾度となく見てきました。
そして、その犠牲者感の根っここそ、アドラー心理学に出てくる「他者からの承認欲求」だと考えます。
このことを会話形式でとてもわかりやすく伝えてうれているのがこの本です。
自己への執着を他者への関心に切り替えるという考え方が、結果として一冊目に紹介したマーケティングの考え方にも繋がるとも思いました。

経営者から新入社員まで、多くの組織人が「今ここを生きる」と肚を決めれば組織は必ず良くなると思います。特に、「頑張っているのになんだか組織が良くならないし自分も報われない」と感じている方には、これまで紹介した二冊と共に是非お読みください。