• Posted 14.10.05

以前、ある格闘技で長くチャンピオンでい続けた方に「強い選手に共通するものは何ですか?」と質問したところ、即座に「臆病であることです。」とお答えになりました。
僕は同世代の仲間の誰よりも臆病だったから勝ち続けられました。

 

その言葉は、スポーツのみならず、人生にも企業経営にも当てはまるのではないでしょうか。
臆病だから、あらゆるシナリオを考えて、準備を念入りに行い、事に臨んでは集中力を研ぎらせず、成果を掴むまではこれでもかと周りが引くくらいにまでやり切るのでしょう。

 

企業をお手伝いしていると、「明るく男らしいリーダー」が、組織をダメにしている場面に出会うことがあります。
彼らはとても魅力的ですが臆病さがないので、内省力が弱く組織を軽くしてしまいます。
むしろ一見斜に構えている暗い人間が変革のキーマンになったりするのですが、残念なことに、通常のマネジメントにおいては後者は組織に埋れていることも多いようです。

 

いずれにしても、今の時代は、誰もが初めてのジャングルに足を踏み入れるようなものです。
そこでは過去の実績も表面的な勇気も通用しないでしょう。
私達は、しっかりと準備し、本当に信頼できる仲間を作り、ビビりながら、でも前に向かってカオスの中に入っていかなければいけません。
それが本当の意味での「勇気」であり「明るさ」なのかもしれません。

今こそ「活動的思考」から「内省的思考」への変化が求められているように私には感じられます。

 
平尾貴治