• Posted 12.08.23

今年の夏を熱く盛り上げてくれたロンドンオリンピックも閉幕。
暑さや寝不足と戦いながら、選手たちの頑張りに胸を熱くした方も多かったのではないでしょうか?
かくいう私もその一人。
過去に仕事でスポーツ取材や、チアリーダーチームのコーチ業を経験してきたこともあり、特に選手の育成や大舞台でのメンタルコントロールに注目して観戦していました。

 

日本の金メダル第1号となった柔道の松本選手に始まり、レスリング、サッカー、バレー、卓球、水泳、バドミントン、アーチェリー・・・
連日多くのメディアでも取り上げられていたように、私も今大会は日本女子選手の活躍が大変印象に残りました。

 

大会後も「日本人女性が躍進した裏に何があるのか!?」というテーマで、選手育成やチームマネジメントの方法が取り上げられていますね。
女子サッカー・なでしこジャパンは、選手個々の長所を生かし、自信を持たせる。そして現場に権限移譲し自主的な判断を促すマネジメント。
女子バレー・真鍋ジャパンは、データ分析で自身の強み・弱みを客観的に把握させ、コーチ分業制で細やかな指導を行う。そして選手たちの意見を良く聞く「風通しの良さ」もポイント。。。
確かに一つ一つの方法には意味があり、私自身もコーチ業の中で失敗もしながら学んできたことばかりです。
私自身が感じている躍進の一番のポイントは、「女子選手たちに『期待』を明確に伝え、『自分(たち)で考える』ことを本気で任せているか」。
つまり、一個人・一アスリートとしての存在を承認しているか?これに尽きると思います。

 

日本人女性の持つ特性が、ここ数年で急激に変わったわけではないでしょう。
スポーツ界では、最近でこそ選手の自主性を引き出すコーチングも取り入れられていますが、競技によっては未だ指導者が絶対的権限を持つ世界もあると聞きます。
そんななか、選手たちは「期待されていることへの喜び」や「自分で考え、決断することの重みとやりがい」を感じ、競技へのモチベーションを維持することができた。
そこに、女性ならではの「共感力(自分以外の他者の思いに共感し、それを自分の力に転換していく能力)」が拍車をかけ、逆境をはねのける精神力や強いチームワークで私たちを感動させてくれるプレーが生まれたのではないか?と思うのです。
多くの女子選手たちが競技後のインタビューで、「支えてくれた周囲への感謝の気持ち」「共に戦った仲間との絆の強さ」を口にしていたのは、皆さんも記憶に新しいのではないでしょうか。

 

ビジネスの世界を見ても、日本では一般企業における女性管理職はわずか8.7%(2011年度雇用均等基本調査)。まだまだ男性に比べ、女性が「社会を動かすようなインパクトを世の中に与える」機会や「決断を自分に委ねられる」機会は少ないのが実情です。
逆に言えば、ロンドンオリンピックで輝いた大和撫子たちのように、女性の力を存分に引き出し今まで以上の成果を出せる可能性が、まだ日本企業には秘められているということです。

 

少子高齢化が進み、日本の労働力人口は減少する一方です。
将来を見据え、人的リソースである「女性社員」活用に今から真剣に取り組めるかどうかは、組織が生き残るポイントの一つになるではないか…。
オリンピックでの大和撫子たちの活躍に、私自身が大きな力をもらった夏となりました。

 

Sotoyama