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家康が歩んだ駿府で組織の未来を考える旅

2025.07.18ブログ

大島 岳
家康が歩んだ駿府で組織の未来を考える旅
徳川家康ゆかりの地・駿府を歩く旅

──天下太平の設計者が晩年を過ごした都市から、組織の未来を考える
静岡市、かつて「駿府」と呼ばれたこの地は、徳川家康が幼少期に人質として過ごし、晩年には将軍職を二代・徳川秀忠に譲って移り住み、最期を迎えた場所です。そんな家康の人生の節目を刻んだ駿府を訪ねてきました。

駿府城跡で感じる往時の威容

現在の駿府城跡には天守閣こそ残っていませんが、復元された櫓や門から、かつての城の規模と威厳を感じることができます。発掘調査で判明した天守台の規模は江戸城を凌ぐ日本最大級であり、家康が「大御所政治」の拠点とした理由が垣間見えます。

静岡市歴史博物館で知る駿府の国際性

博物館では、家康と駿府の歴史を多角的に学べます。展示されていた当時の世界地図には「Edo」と並んで「Sunpu」の名が記されており、外交拠点としての重要性も示されています。

丸子宿・丁子屋で味わう名物とろろ汁

ランチは、東海道五十三次の宿場町・丸子宿にある「丁子屋」へ。自然薯を使ったとろろ汁は、麦飯との相性抜群。江戸の旅人になった気分で、滋味深い味を堪能しました。

静岡おでんのハシゴでローカル体験

夜は静岡名物・静岡おでんを食べ歩き。黒はんぺんや牛の肺など、他では味わえない具材もあり、店ごとの味の違いも楽しめました。

日本平夢テラスから久能山東照宮へ

翌朝は、日本平夢テラスからの絶景を楽しみ、ロープウェイで久能山東照宮へ。家康の墓は西向きに設けられており、天下太平を願い続けた彼の想いが込められていると伝えられています。

組織開発の視点から見る「天下太平」の仕組みづくり

家康が目指した「天下太平」は、単なる戦乱の終息ではなく、持続可能な秩序の設計でした。彼は征夷大将軍の座を譲った後も、駿府から政策立案を行い、江戸で実行させるという二元体制を構築。これは、現代の組織における「戦略部門」と「実行部門」の分離に通じるものです。
さらに、家康は以下のような国家的仕組みを整えました。

武家諸法度の制定:大名の行動規範を明文化し、組織の統制を図る
一国一城令:軍事力の集中を防ぎ、リスク分散型の体制を構築
参勤交代制度:定期的な人材循環と情報共有を促進
寺社法度・外交枠組みの整備:宗教・国際関係におけるガバナンス強化

これらは、国家という単位での制度設計によって、家康の死後も「天下太平」が維持されるように仕組まれていたのです。

✨歴史を歩き、仕組みを知る旅

駿府は、家康の人生を通して日本の歴史が動いた場所。城跡や博物館、食文化を通じて、彼が何を見て、何を考えていたのかを少しだけ垣間見ることができました。そして、彼が残した「仕組み」は、現代の組織開発にも通じるヒントに満ちています。
次は、家康が築いた江戸の街を歩いてみようか。そんな気持ちにさせてくれる旅でした。

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