• Posted 13.07.10

少し前に、女性社員向けの「後輩指導研修」を担当しました。
参加者の皆さんには、自分自身の振り返りや、育成計画の立て方、後輩の成長段階の確認など、日ごろ多忙な業務の中ではなかなか時間が取れないことを、じっくりと足を止めて考えていただきました。
短期的な成果を求められる職場では、どうしても「人材育成」の考え方が短期思考に陥りがちだと感じていたからです。

 

「親が子の成長を見守るように、後輩の成長を温かく見守れる先輩社員になって欲しい」。
研修のオーダーを出してくださった担当者のオモイを聞いてから、実はどのように進行していくか、悩みに悩みました。
私自身が、今回の参加メンバーと似たような職場環境で仕事をしていた経験があり、成果を求められるプレッシャーや、時間が限られていて指導にかかりきりになれないもどかしさを、痛いほどよくわかっていたからです。

 

そんな試行錯誤で作り上げた研修プログラムの中で、参加メンバーの表情がみるみる明るくなったワークがありました。
後輩のやる気を引き出すための「褒め方トレーニング」です。
参加メンバーに感想を聞いてみると、「自分は今まで後輩のことをちゃんと褒めていなかったような気がします」との答えが返ってきました。

 

たかが「言葉」、されど「言葉」。
豊かな言葉が身につくと、自然に人の良いところを口に出せるようになっていきます。
相手が変わってくれるのを待つより、自分からポジティブなストロークを発信し、相手との関係性を変えていく。
この成功体験を積み重ねると、人材育成の面白さがだんだんわかってくる。
・・・これは私自身が実感してきたことであり、今回のプログラムで一番伝えたいことでもありました。

 

「先生、こういうの(褒め方トレーニング)元気になる!仕事の終わりに職場でやれたら、毎日どんなに気持ち良く帰れるか・・・って思います!」
ある参加者が研修の終わりに、私にかけてくれた言葉です。

多忙を極める職場では、彼女たち自身が「褒められる」ことが殆どなかったようで、ワークを通して参加メンバーの頬はみるみる紅潮し、笑顔になっていったのです。
悩みに悩んで作ったプログラムだからこそ、彼女の一言は私にとって最高の「褒め言葉」になりました。

 

私たちがご提供できるのは、ほんの“キッカケ”でしかありません。
でも私は、そのキッカケで感じた「感情」が、組織を変えていくエネルギーになると信じています。
参加メンバーに伝えたように、私自身も「人と組織が変わっていく可能性」を信じて、これからも多面的・多角的に関わりながら成長を見守っていきたいと思いました。

 

Sotoyama