• Posted 13.07.18

今、三谷宏治さんのお書きになった「経営戦略全史 (ディスカヴァー・トゥエンティワン出版) 」
という本を読んでいます。
(414ページの結構分厚い本なのですが、実に面白く、楽しみながら経営戦略の流れが確認できます!)

 

その前半のほうで、1920年代に行われた、有名な「ホーソン実験」のお話しが出てきます。
いくつかの実験により、それまで主流だった「科学的管理法」に対して「人間関係論」という一石を投じたものです。

 

しかし、この章で何より面白かったのは、有名な照明実験の話とかではなく、モラール要因の分析のために行われた大規模な面接調査のお話しでした。
最終的に2万人以上を対象とした面接調査では、当初こそプロの研究者による聴き取りだったのが、研究者が足りずに途中から現場マネジャーが面接をやらされることになったそうです。
しかし彼らは面接調査のプロでないために、結果として雑談のような面接になってしまいました。
当然、雑談の結果はデータとして不完全のため、研究者達は途方にくれました。

ところが、直ぐに意外な効果が出たのです。
なんと、雑談のような面接を実施した職場の生産性がグングン上がり始めたというのです。

 

一体どういうことでしょうか?
実は、従業員は話すうちに自分の不満の根拠が整理され、マネジャーは聴くうちに現場状況を把握し対処するようになっていたのです。

 

 

私たちは評価制度導入や運用のお手伝いをすることも多くあります。
その中で、期初や期末に目標設定や評価のための上司部下間での面接を必ずお願いしております。
当然、現場の方からは「忙しいのに面接なんかしていては業務効率が落ちる」というご意見を伺います。
でも、上司部下間の「話す効果」「聴く効果」というのは、前述したホーソン実験のように、実は大きく生産性向上に結びつくものなのです。
逆に言えば、組織の問題は、単に「話していない」ということから起こることがなんと多いことか、と日々感じております。

 

「生産性や業務効率が悪い」「部下のモチベーションが低い」とお悩みのマネジャーの皆様。
取りあえず、パソコンを閉じて、体ごと向きなおして、部下の話を聴いてみませんか?

 

 

平尾貴治