来年の1月号から「企業と人材」という雑誌に、「組織開発についてのお薦めの本」というコンセプトで3ヶ月にわたって記事を書かせていただくことになりました。その執筆もあり「コロナ禍において考えるべき組織開発とは何か」ということを改めて考えました。
結果として、私たちCCIがコンサルテーションを行う際にずっと意識してきた、以下の3つのポイントがより明確に浮かび上がってきました。
1、社会の変化を見て、もう一度自組織のミッション・ビジョンのアップデートを考え抜く。
どこの企業も戦略や組織の変化への対応が求められ、「そもそも論」を考える余裕がなくなっています。結果として問題を「本質的かどうか」で見るのではなく、「取り掛かる順番」でしか見られなくなり、成果を鈍らせている企業が多く見えます。リーマンの時も3.11の時も「そもそも論」を問い直した企業こそが、結局は戦略を柔軟に変化させることができ、復活が早かったのです。
2、組織のメカニズムを深く理解する。
どんな現象も実は流れの中の一瞬を切り取ったスナップショットにすぎません。その水面下には現象を生み出し続ける構造があり、さらにその構造を変えられない「意識無意識の構造=本質」があります。そこに手を付けなければ、本当の解決には至りません。例えば「在宅勤務」なんて約5年前から新聞の紙面には踊っていました。それが多くの企業でコロナが始まるまで手が付けられなかった本質ってなんだったのでしょう。
3、内発的動機付けにフォーカスする。
私達日本人は高度成長期の強烈な成功体験から、「過去からやってきたこと」「皆がやっていること」といった外在的価値に従うことに慣れきっていました。バブルが終わった後も、そのメンタリティは変わっていなかった気がいたします。でも、今こそ企業にも個人にも「外側には答えがない」時代に突入したのです。改めて他者からの承認を手放し、自分のやり切りたいことを軸に、そして他者のやりたことと議論しながら、行動をスタートする必要があると考えます。
最後になりますが、実は、このブログも愛読してくださっていた、ある経営者が先日ご逝去されました。
その方は、本気でミッション・ビジョンを見直しを行ない、意識・無意識まで含めた構造の変化にチャレンジし、そして何よりもご自分自身の内発的動機付けに誠実な方でした。その想いも受けて、これからも組織の「健全性」「効果性」「自己革新力」を実現するために私も邁進したく思います。
実施プログラムについてご質問やご相談等ございましたら
下記にてご連絡くださいませ。