一人当たりの生産性の向上

課題の背景

業界内では先行企業として収益を上げてきたが、参入企業が増加する中で新しいビジネスモデルを構築する必要があった。その新ビジネスを成功させるための部門の垣根を超えたバリューチェーンの構築がテーマとなった。

CCIによる実行施策

一般社員から幹部社員まで、階層別にコンサルテーションを実施していき、それぞれの階層と戦略との関係性を明確にしていく話し合いと、その後の現場での実践を通して学びの共有をおこなった。社員の多くは専門性は高いが、中途入社者であるためにバラバラの文化を持ち寄っていたため、それぞれの価値観や本音をぶつけあいながら、階層毎の在り方を共有化していった。

施策による成果

組織全体として「戦略はトップが作るもの」という規範が見直され、それぞれが現象の裏にある本質まで掘り下げる組織に変わった。その結果、ひとつひとつの会議の冗長性は消え、厳しい環境のマーケットに対して部門の壁を乗り越えて付加価値の高いビジネスを創出し続けている。

組織変革期における統制環境の整備

課題の背景

歴史ある金融系の大企業。社内で組織形態の変更があったことをきっかけにリスクマネジメントが機能しなくなったため、いくつかの問題が発生していた。問題に対して対処法的な手は打っていたが、抜本的な改善が必要な状況となっていたところでご相談をいただいた。「組織全体の統制環境を整えること」をテーマとして掲げ、弊社によるコンサルテーションをスタートした。

CCIによる実行施策

まずは経営幹部社員を集め、自分たちの業務フローやマネジメントスタイルを考え合うミーティングを実施。当初は、一人ひとりの背景が違う中で価値観が揃わないのは当たり前だという意識だった。しかしそれこそがリスクを生み出す元凶であることが共有され、初めて主観をぶつけ合う討議が行なわれた。その葛藤の中で、組織ビジョンと、そのビジョンを達成するための本質的な経営課題の合意がなされた。更に個々のマネジメントに対して期待することや役割についても、メンバー同士でコミットメントが行なわれた。

上記の「経営幹部ミーティング」での結論を基に、全国にあるいくつかの拠点を改善させることとなった。まずは対象となった拠点内で、拠点の中期拡大に向けた問題本質究明のためのミーティングを実施。利害の直接関わる「縦階層」でのコンセンサスは横階層以上に防衛が働き、全員で納得感を得るまでは大変な紆余曲折も生じた。しかし、拠点トップの「本当に目差したいビジョン」が末端まで浸透した結果、「変革期における統制環境」の在り方が全員で決定された。

施策による成果

コンサルテーションを実施した拠点については、リスク問題が軽減したばかりでなく、トップが替わっても大きな収益を上げ続ける組織となった。