モノづくり日本会議セミナーが新聞に掲載されました

5月19日(木)にリアル(対面)で行なった、モノづくり日本会議セミナー「アフター・コロナにおいて戦略をやり切る経営と職場づくり」を日刊工業新聞様が6月30日付の記事で取り上げていただきました。

モノづくり日本会議とは、前身である「モノづくり推進会議」として2007年に設立以来、わが国モノづくりのグローバル競争力強化や新産業育成に寄与するための研究会、シンポジウム、交流会などを実施し、現在、2,000社を超える会員企業をはじめ、官公庁や大学・高専などの教育機関などとの連携を行なっている団体です。

実は、今回はモノづくり日本会議としてはかなり久々にオンラインではなく対面形式のセミナーでした。
オンラインの方が集客は容易なのですが、あえて私もリアル開催に拘ったのは、参加者の皆様がご自身の企業やチームでイノベーションを実現するための「ホンネ討議」を、理屈ではなく体験の中で学んでいただきたかったからです。

イノベーションとは一言でいえば「今までにやったことのないことをやること」です。
そうであれば、いくら論理的に納得しても「目の前の人は本気で私と一緒にやってくれる」という心理的納得がなければ前に一歩歩みだすことはできません。そこで、本セミナーでは、集まってくださった方々に、短い時間でしたが実際に討議をしていただき、どこまで心理的に納得しているのかという「机の下」を振り返っていただくワークをやっていただきました。最終的には「リスクを張って自分の意見を言い切ること」と「異なる意見でも聴き切ること」のふたつをお伝えいたしました。ご参加いただいた方からは、かつては言いたいことを言い合いながら新技術を取り入れていたのに、裸の大様とイエスマンの組織になった瞬間に、将来に向けた投資よりも今の利益第一主義になってしまったチームの体験などの生々しい体験も伺うことができました。

最後になりますが、リスクを張って対面方式でセミナーをやらせてくださった主催者様と、会場まで実際に来ていただいた参加者の方々に心より感謝したします。
もちろんオンラインも「ロジック」を共有する上では、とても便利で有効な手段ですが、「本当に手を握ってよいのかどうか」を考える際には対面は有効だと、改めてこちらも気づかされた時間でした。

 

人と組織の内在的価値を軸として、今の時代を生きる企業を実現する

いよいよ2022年がスタートいたしました。
皆様におかれましてはコロナの状況がまだ不透明の中、新規事業開発や既存事業の見直し、そしてそれに伴っての組織体制の変更など、課題が山盛りではないでしょうか。
一方で、人や組織においては、リモート勤務や副業などますますスタイルと価値観は多様化し、「昔ながらのマネジメント」は全く効果を発揮しなくなってきています。

これまで、企業は社会についての予測ばかり立てようとしてきました。
しかし、今のような時代においては、逆に企業内の一人一人が自分の内在的価値を大事にして、その価値をぶつけ合って統合したものをやり抜くことこそが、結果的に社会や顧客にとって価値ある企業と個人を実現するのではないでしょうか。

そこで私たちは、CCIの新たに中核プログラムとして「内在的価値による組織変革モデル」を考案いたしました。
つまり、「戦略」「組織」「制度」「個人」を部分ではなく、繋がりを持ったものとして包括的に捉え、かつその根底に「私(私達)の内在的価値」を中核とする組織開発(OD)です。

<内在的価値モデル図>

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上記の内容について、組織内実践者や専門家と組んで、全5回のオンラインセミナー開催いたします。

一回目となる2月25日(金)16時より、企業内人事担当者であり、かつキャリアコンサルタントでもある高林俊樹氏を招いて、「キャリア開発とOD」というテーマで開催いたします。
⇒お申込み方法は本ブログにて後日発表いたします。

※コンサルタント・研修会社関係者・個人事業の方はご参加をお断りすることがございます。ご了承ください。

ドラッカー学会登壇のご報告(動画)

去る5月15日(土)に第16回 ネクスト・ソサエティ・フォーラム2021――ドラッカー学会総会&大会「The New Realities」に登壇させていただきました。
私は「ポスト・コロナのコンサルティング」というテーマで、下記のようなお話をさせていただきました。

1)P.ドラッカーは「組織」をどう考えているか(上田惇生先生のお話から)
2)なぜ「組織開発はまどろっこしいのか」(組織開発の定義)
3)コロナ禍において、組織は今どういう状態になっているのか
4)『思考の合理化』を抜け出す(まどろっこしくても、今こそ組織開発が必要な理由)
5)思考の合理化を脱することがなぜ難しいのか
6)組織開発における対話のあり方(関主観の実現)
7)今、「ガチ対話」で問い合わなければいけない認識のズレ
8)改めて、組織開発の貢献できること
9)世の中は良くなっていく

今回ドラッカー学会より動画共有の許可を頂きましたので、ご興味のある方は、こちらからご覧ください!

なお、今回のドラッカー学会は他講演者の皆様のお話も本当に濃い内容でした。
このコロナの状況を単なる「危機」ではなく、どのように本質を見て、自分達のパラダイムのシフトにつなげるかという観点で、経営として、医療介護として、クライシスマネジメントとして、深い気づきに繋がる素晴らしいものばかりでした。

 

 

 

オンラインとリアルのハイブリッドを実現しよう!

前回のブログでは、在宅ワークを効果的に行うための個人として、あるいは上司としてのポイントをお伝えしました。⇒「在宅ワーク活性化のために」
一方で、最近は「運営側としてオンラインでの会議や教育のやり方が悩ましい」という声も多く頂くことが増えてきました。
そこで今回は、弊社としての実践やお客様の声から、経営者や運営側がオンラインとリアルのハイブリッドを実現する上での考え方をまとめてみました。

詳しくは弊社がほぼ毎週やっている無料Zoomセミナー「組織内の確信を高める経営とマネジメント〜ith/Afterコロナを生き抜く組織開発〜」でお伝えしておりますので、ここでは重要だけど意外に見落とされている、大きな2つのポイントだけをお伝えいたします。

【ポイント1:オンラインとリアルでの対面は「全く別物」と認識すべし!】

この部分の認識が甘い組織がとても多いと感じます。
「リアルで会えないけど画面を通じて話しているので大丈夫です」という話を聴いたりします。
どう別物か、の理由は以下です。

①オンラインの方が圧倒的に疲れるので、リアルの2/3から1/2くらいの情報量や時間にする必要があります=その分、リアル以上に事前準備・事後作業を多く求める必要があります。
②オンラインではリアルの1.5倍のリアクションを付けないと、伝わっているのかどうかがわからず不安になります。もし容量の問題で参加者の画面を切らねばならないのであればソフトを変えた方がよいと思います。
③オンラインでは「感情」のやり取りが極端に難しいです。言い換えればロジック中心のものには向いているかもしれません。

【ポイント2:オンラインとリアルは、それぞれに別個の強み弱みがあることを認識する!】

これを理解しないと会議や教育の生産性はあがりません。

①オンラインの方が強いこと
・移動などに時間やコストがかからないため対話の時間を増やすことができます。
・全ての相手と同じように向き合えるので、上下関係や部門間などの壁を越えて、意見を交換しやすいです。
・一対一の面談などにおいては、リアル以上に集中し相互理解することができます。
②リアルの方が強いこと
・複数人で行なう場合は、オンラインより相手の感情が伝わります。特に困っている人・弱っている人が見えることが組織やチーム強化につながります。
・会議や教育の前後や合間での雑談が、実は根深い問題を共有することに役立ちます。
・コストをかけて集まったからこそ、決めた結論に対するリスクテイクの度合いが高くなります。

いかがでしょうか。
以上の2つのポイントをうまく利用して、組織におけるオンラインとリアルのハイブリッドを実践してみてください
例えば、初めての顔合わせや、リスクテイクを求める会議や教育においては、感染防止に気を付けながら一つの場を共有し、その上で、会議であればタスクの分析や運営ステップの明確化などのロジカルな決定、教育であれば、実践の振り返りや論理的な評価などはオンラインで行うなど、それぞれの強みを考えた組み合わせが良いのではないでしょうか。

残念ながら、新型コロナ下では、まだまだ完全対面でのお仕事には限界があるようです。
かといって、「これが収まるまでは会議も教育も中止」では逆風の中で組織力は低下するばかりです。
是非、皆様の企業に適したハイブリッドをお考えいただき前に進んでまいりましょう!