専門家の意味
2013.11.25ブログ
少々前の話になりますが、経営の充実を目覚ましく進められている社長とじっくりお話しする機会がありました。
そのA社長は、初めてお会いした時から、オモイが強く情もあり、かつクレバーな方だったのですが、ここ数年はそれらに磨きがかかり、且つ、プレゼンテーション能力や、柔軟性を持ったやりとり能力が加わってらっしゃいます。
その結果として経営成果も出て、A社長ご自身も公の賞なども獲得なさっています。
その変化の秘密を伺うと、A社長はプレゼンテーションの専門家を含め、経営に必要と感じる複数の専門家を多面的に置かれていることがわかりました。
そして、嬉しいことに「組織活性化の専門家」としては弊社を選んでくださっていました。
私が感動したのは、A社長が「専門家に任せて素直に話を吸収する面」と「自分の軸として絶対に譲らない面」とを明確に両立されていたことです。
これは口で言うのは簡単ですが、実は勇気のいることです。
他者の意見を受け入れることは、自分自身の経験からくる学習を一度棄却することでもあるからです。
大仰に言えば、それまでの自分の生き様を否定することでもあるからです。
結局、一番大切なのは「どうすればいいのか(How)」ではなく「何がしたいのか(What)」を明確に持つこと、つまり自分の軸があることなのでしょう。
そうすれば、Howにおいては専門家の力を柔軟に借りることができるのです。
そして、専門家の力とは自分(自分の業界)とは全く違う視点を持っていることです。
実は私事ですが、私も少し前から自分自身の個人コーチをある方にビジネスとして頼んでおります。
その人は年齢も背景もお仕事も全く私とは接点のない方です。
ただ、接点がないからこそ、私の仕事に対しては、ある意味「素人」として、素直に疑問を投げかけ、概念化してくださいます。
それにより、自分自身がループにはまっていたことが次々にクリアになっていく実感を持っています。
だからこそ、上記のA社長のお気持ちに深く共感するのです。
かつてある先輩に言われました。
「〝俺には俺のやり方がある。”と言っている間は、その人は本気で成し遂げようとはしていない。本気で成し遂げようとする人は〝俺には俺の夢がある。だからやり方はなんでもやる。”って言うんだ。」
平尾貴治
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