『叱る』ことのメリットは・・・?

先日、あるクライアント企業様で中堅社員向けに「後輩・部下育成」の研修を行ってきました。

私自身がこれまでの経験で、人の育成において大切だと思っていることは2つ。

 

「愛情表現」と「指導の具体性」です。

 

どちらかだけではなかなか人は育たないということを、失敗や成功を重ねながら実感してきました。

 

今回の研修で非常に印象的だったことがあります。
「愛情表現」のなかでも特に重要な『褒める』と『叱る』、という行為について受講生と話をしていた時のこと。
私「『叱る』ことのメリットって何だと思う?」

受講生「・・・・・・(無言)」

 

『褒める』ことのメリットは「自信がつく」「やる気が出る」など数多く出せるのに、

『叱る』ことのメリットは、なかなか言葉に出来ない。。。

少し間を置いて出てきたのは、

「叱ると気まずくなりますよね・・・」「相手を傷つけてしまう」「相手がかわいそう」など、

メリットではなく“結果として出てくる状態”をあらわす言葉ばかり。

 

『叱る』という行為について、いかに彼らがネガティブに捉えているか・・・ということが伝わってくる瞬間でした。

 

私は、自分自身が「厳しくも愛情を持って叱ることができる」上司や先輩に恵まれていたからこそ、

自分が組織のリーダーになったときに、「叱り役」を買って出ることが出来ました。

誰だって、好きで人を叱るわけではありません。

しかし、組織として成果を生み出すために、ある一定のルールに基づき行動をしていかなければいけない場面では、

『叱る』という行為によって事の重大性や、こちらの危機感を伝えることが必要になるのです。

 

大切なのは、相手との人間関係を壊さないように「配慮」をしながら、

でも正面から相手と向き合い、言いたいことを伝えきる力。

 

初めは『叱る』ということに腰が引けていた受講生の皆さんも、人間関係が壊れていくときのメカニズムを理解し、

自分自身が何を恐れていたかに気付いたとき、

いままでちゃんと後輩に向き合って叱っていなかったかも知れない」と、

自分自身のスタンスを振返ることが出来ました。

 

『叱る』ことは愛情の裏返し。

それがきちんと相手に伝わり、育成する側もされる側も互いに成長感を持てるように、

これからも『叱る』ということのメリットを伝え続けていきたいと思います。

 

 

Sotoyama

【メディア情報】「政経マネジメント塾」に出演いたします

弊社コンサルタントの外山が、CS放送番組「政経マネジメント塾」に出演いたします。

 

「政経マネジメント塾」とは、地方が自助・自立・自尊できるための企業家精神を持った人材育成を目標に、一般財団法人岩崎育英文化財団が、平成21年11月から開塾しているテレビ育英塾です。

平成25年度シリーズ第6回講座「コミュニケーションにおける思いやり ~『論語』から学ぶ交渉力~」に、組織開発に携わる立場として外山がゲスト出演させていただきました。

番組内でテーマとなっている「ブレーンストーミング」の効果をより高めていくうえでの、ワンポイントアドバイスを行っております。

 

この番組はCSデジタル放送の下記のチャンネルで視聴が可能であり、放送時間帯である「インターローカルアワー」枠は無料で視聴できます。

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

 

●ホームドラマチャンネル

「スカパー!」294チャンネル

「スカパー!プレミアムサービス」362、661チャンネル

60分版第1回放送:5月3日(土)15:30-16:30

60分版第2回放送:5月10日(土)12:30-13:30

30分版第1回放送:4月29日(火)26:15-26:45

30分版第2回放送:5月6日(火)26:15-26:45

 

●歌謡ポップスチャンネル

「スカパー!」329チャンネル

「スカパー!プレミアムサービス」266、644チャンネル

60分版第1回放送:5月3日(土)6:00-7:00

60分版第2回放送:5月10日(土)6:00-7:00

30分版第1回放送:4月30日(水)25:30-26:00

30分版第2回放送:5月7日(水)25:30-26:00

 

政経マネジメント塾_1 政経マネジメント塾_2

変化はチャンス

お正月休みのゆったりした時の流れはどこへやら?

今年もあっという間に1ヶ月半が過ぎてしまいました。

有り難いことに年はじめから研修プログラムが続いたり、イノベーションを起こそうと奮闘されている経営者の皆様とお話する機会があったり・・・刺激の多い毎日を過ごしています。

 

その中で実は共通して感じているのが、「変化はチャンス」であるということ。

言葉にするとありふれているかも知れませんが、このことに本気で向き合い、変化からチャンスを生み出している組織は、まだまだ少ないと感じます。なぜなら、「変化」を感じた瞬間に多くの人は、それを既存のビジネスモデルの妨げとなる「ピンチ」だと捉えてしまいがちだからです。かく言う私自身も、所属していた会社の合併や不況によるビジネススポンサーの撤退など、様々な「変化」にさらされた時、今までの自分の努力が水の泡になってしまうような恐怖を感じた経験があります。

 

しかし、外部環境がめまぐるしく変化していく中でも成果を出し続けている組織のリーダーにお話を伺うと、わが社を取り巻く変化の中に新たなビジネスチャンスがあるはず!と、目をキラキラさせてアンテナを立てていらっしゃいます。

例えば、高齢化が進むなか、近隣の他業種の企業が商品の配達サービスを始めたという変化を見て、自社でも顧客訪問に力を入れ始めたサービス業や、

商品の販売先が不況でシュリンクするなか、自社の技術を使って他業種の企業とのコラボレーション商品を発案した製造業など。

そして、そのようなリーダーの考え方が組織に伝わっていくと、イノベーションを起こす原動力となり、新たなものにチャレンジできる風土が醸成されていきます。

私が直近で関わらせていただいたプログラムは、どれも「自分たちはどのような変化にさらされていて、そこにどのように向き合えば価値ある組織として存続し続けるか」というテーマで進行していきました。

組織のリーダーは「変化はチャンス」と捉えていても、他のメンバーは「変化」をネガティブに捉えてしまい、組織としてのベクトルをあわせられない・・・というお話もよく伺うのですが、プログラムに参加してくださった方々からは次から次へと「変化」があがり、「一人ひとりが感じている変化の“点”を“線”に出来たら、組織としても「変化をチャンスに変える」ためのアクションが起こせるようになるではないか、という可能性を感じることができました。

 

くしくも弊社の今年の年賀状のメッセージは「変化はチャンス」。

お客様が「変化をチャンスに変える」組織作りのお手伝いをするとともに、私自身も自分の身の周りに起こる「変化」を「チャンス」と捉え、2014年を良い1年にしていきたいと、思いを強くしています。

 

Sotoyama

ハッピーな100年企業を創るために

先日ある企業経営者様から、90年までの歴史を持ちながら、その後10年で3割弱の企業が100周年を迎えられず、消滅しているというお話を伺いました。それだけ、企業というものを継続させていくことが難しいのだと、衝撃を受けました。

そのような状況のなかでも、私は、「ハッピーな100年企業」を創るお手伝いをしたいと考えております。

そんな思いで、今回、2月5日に特定非営利活動法人 日本リスクマネジャー&コンサルタント協会様・株式会社とんがりコラボ様と共催でセミナーを実施することになりました。

詳細・お申し込みはこちらになります。

 

【詳細】

http://www.rmcaj.net/www/_rmca/cramschool/seminar/index.html

【お申し込み】

https://www.s-db.jp/entry?k=6227eb6f32178b414f7c2749d17332317DD,DaE

 

経営者が一番悩まれる「ヒト」と「オカネ」のリスクを、長期的・短期的、両方の視点で考えていただくセミナーです。

限られたリソースを最大限に活かし、2014年、大きな飛躍を遂げたいとお考えの経営層の皆様、奮ってご参加ください。

 

平尾

2013年を振り返る

12月の弊社の恒例行事?!とも言えるのが、2泊3日の合宿ミーティング。

それぞれが別プロジェクトに入ってしまうと、なかなか全員で顔を合わせることが出来ないため、

じっくり時間をとってこの1年を振り返り、新たな年の計画を立てます。

先週、今年の合宿ミーティングを終え、想像通り心身ともにヘロヘロになって帰ってきました。

日ごろお客様に対して、「しっかり振り返りを行い、PDCAサイクルをまわすことが大事」と言っている以上、

自分たちも質の高い振り返りをしなければ・・・というプレッシャーがかかります。

 

私の思う「質の高い振り返り」とは、単に時間をかければよいわけではありません。

経験した出来事と、そのときの自分の心理状態、そして自分が属しているチーム(組織)のプロセスをあわせて振り返っていき、

乗り越えられた壁と、まだ立ちはだかる壁を自分の中にしっかりと意識していくこと・・・これが出来ないと、個人としても組織としても、次に向かうための策やエネルギーが生まれてこないと思うのです。

 

嬉しいことも、悲しいことも、悔しいことも、全てが自分自身に起こった「真実」であり、

そこから感じたものを次に活かさなくては、成長できない。

1年分書き留めた自分の心の動きを読みながら、子供のころ「日記を書きなさい」と口うるさく言っていた親の言葉を思い出しました。

あっという間に過ぎる毎日に、実は大きなドラマがたくさん詰まっている。

だからこそ、1日1日を大切に過ごし、感じたことを記していくことに価値があるのだと痛感しました。

 

2013年の自分を真正面からしっかり受け止めて、新たな1年を少しでも明るいものにしたい。。。

今年はこんな気持ちで、年の瀬を迎えています。

 

Sotoyama

 

 

 

右手にロジック、左手にパッション

この仕事をしていると、「リーダーが次のリーダーにどう引き継いでいくか」という問題によく遭遇します。
先日、以前お手伝いをしたクライアント企業とのやり取りで、嬉しい出来事がありました。

 

以前私どもはクライアント企業に対し、全国に複数持っている拠点をより良いものにしていくための、オフサイトミーティングをお手伝いしました。
各拠点のリーダーが集まる場に同席させていただいたのですが、その組織は定期的に人事異動があるため、私たちがお手伝いした時とはリーダーが変わっている拠点がありました。
後任のリーダーにお会いする前は「きちんと決めたことが引き継がれているのだろうか?」と不安な気持ちがありましたが、そのリーダーのお話や、現場で働くスタッフからの声を聞いて、

「オフサイトミーティングで皆が悩み、葛藤しながら決めたことが、本当にしっかり引き継がれているな」と、非常に嬉しい気持ちになりました。
リーダーにじっくりお話を聞いてみると、「前任者がどれだけこの拠点を大事に思い、決め事を作ったか…その熱い思いが自分に伝わってきたので、これは自分もしっかりと引き継がなければいけないと思った。」という言葉が出てきました。

 

私は、一見簡単なように見えて、これはとても難しいことだと思うのです。
タスクを事務的に引き継ぐことは出来る。
しかし、「今までのやり方を変える」とか「地道なことを継続していこう」というエネルギーの必要なことは、
いくらタスクを引き継いでも、それを何が何でもやり切ろうという「オモイ」が伝わらなければ、時間とともに楽なほうに流れてしまいがちです。
様々な言い訳(ヒト・モノ・カネがない、など)がいくらでも出てきてしまうのです。

 

リーダーとして、私自身が常に大事にしている言葉があります。
「右手にロジック、左手にパッション」。
以前仕事で取材させていただいた、元・サッカー五輪日本代表監督(現・J2松本山雅FC監督)の反町康治氏を象徴するといわれているこの言葉。
今回、引き継ぎを行った前任のリーダーは、初対面ではロジカルな印象が強かったのですが、じっくりお話を伺っていくと、組織やそこで働くスタッフに対して非常に熱い気持ちをお持ちの方でした。
そして、オフサイトミーティングの中でも、「右手にロジック、左手にパッション」を見事に体現され、スタッフにビジョンや取り組んでほしい課題を伝えていらっしゃいました。

 

限られた時間の中で引き継いでいくことは決して簡単ではありませんが、ロジックとパッションを表現できるリーダーであれば、ここまでしっかりと次のリーダーに伝えられるのだ…。
後任のリーダーにお会いして明るい気持ちになったとともに、「リーダーがロジックとパッションを発揮できる場作り」の意味を改めて考えさせられました。
日に日に寒くなってきましたが、心は熱く!
年末まで駆け抜けたいと思います。

 

Sotoyama

 

「売上げの伸びるチーム作りの秘訣」セミナーのご案内

12月10日(火)、東京商工会議所千代田支部にて、弊社がセミナーを担当させていただくことになりました。

「若い人の考えていることがわからない」「パートさんと社員とのロイヤリティが違いすぎる」「社長の危機感が現場に伝わらない」など、多くの会社が意識のギャップに悩まれています。

会社内には、部門、職位、雇用形態、年齢、性別などの違いによる様々な価値観が混在しているからです。

今回のセミナーでは、“価値観のギャップ”をチームの強みに変え、目に見える成果を出していくためのポイントを体験的に学んでいただきます。

 

イベント名

 売上が伸びるチーム作りの秘訣セミナー

日時

 2013年12月10日(火)

 14時00分〜16時00分

場所

 廣瀬第2ビル

 〒101 -0054 東京都千代田区神田錦町3-19

 東西線「竹橋」駅より徒歩2分(3b出口)

 半蔵門線・都営新宿線・都営三田線「神保町」駅より徒歩5分(A9学士会館出口)

 千代田線・丸ノ内線・半蔵門線・東西線・都営三田線「大手町」駅より徒歩5分(C2出口)

 ※道路を挟んで廣瀬ビルがありますのでお間違えのないようにしてください。

詳細内容

 1.なぜ、組織の中にギャップが生じてしまうのか

 2.価値観を統合する会議体の実践ワーク

 3.売上を上げるチームの作り方(価値観のギャップを強みに変える方法) など

講師氏名

 株式会社シー・シー・アイ コンサルタント / ドラッカー学会会員 / 社会保険労務士  

  平尾貴治

定員

 50名

料金

 会員料金:無料

 一般料金:無料

 

お申し込みは、東京商工会議所千代田支部の下記HPよりお願いいたします。

【お申し込み】

http://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-51227.html

皆様のご参加を、お待ちしております。

「可能性」の大きさ

天高く馬肥ゆる秋。。。
今年は10月に入っても真夏日や台風が発生し、心身ともになかなか落ち着きませんが、
少しずつ、高く澄んだ空を味わえるようになってきました。

 

そんななか、ある幼稚園の運動会に参加してきました。
昨年から知人の経営する幼稚園でチアリーダー指導を依頼され、
運動会で演技発表を行うため、引率をしてきたのです。
私はこれまで社会人チームのコーチ業は経験がありましたが、子供の指導を行うのは初めてで、
コーチ仲間に相談しながら試行錯誤してきました。

 

子供のうちは成長にも差があるため、演技内容を覚えてもらうのも一苦労。
本番が近づいてもこちらが思うようには演技が仕上がらず、正直焦る気持ちもありました。

ただ、その中で自分自身に何度も問いかけ、思いを強くしたことがあります。
「教育の一環で授業を受け持っているのだから、表面を取り繕うのではなく、
子供たちにとって意味のあるチャレンジの場にしよう」と。

 

指導時間は限られていましたが、一方的に指示するのではなく、一人ひとりが何を頑張りたいかインタビューしたり、
コーチ自身が全力で踊る姿を見せたり、私自身も指導者としての「在り方」を考えさせられ、仲間にアドバイスをもらいながら、できる限りの工夫をしてみました。
日ごろ仕事の中でも、「ビジョンを明確に描くことのサポート」や、
「やらされ感でなく、自分自身がその場にどのような意味を持って臨むかを考えてもらうこと」の必要性を痛感していたからです。

 

いつも元気良く、大きく動ける子。
お友達の列の乱れに気づき、注意できる子。
恥ずかしがりやだけど、音楽がかかると飛び切りの笑顔で踊れる子。

 

子供たちはそれぞれに「強み」があり、
「こうなりたい!」と思ったとき、計り知れないパワーを発揮します。
指導を始めたころは反応も薄く心配だった子供も、本番では驚くほどの成長を見せ、
自分たちの力で最後まで踊りきることができました。
その姿を見たとき、「人の成長の可能性は無限大なんだ」と、大きな感動をもらいました。

 

  • 人は変われることを信じる
  • 人が変わることで組織が変わることを信じる
  • 外圧ではなく内在的価値が未来を作れる事を信じる

 

私どもCCIは、OD(組織開発)に携わる者として、これらの価値観を大切にしています。
やるべきタスクに忙殺されそうな日々のなかで、子供たちと触れ合うことにより、有難いことにこの価値観に立ち戻ることができました。
子供たちの頑張りに負けないように、私も自分の可能性を信じ、前に進んでいかなければ・・・と思います。

 

 

Sotoyama

 

 

“成長する”ということ

最近、いくつかの場面で“成長する”ということについて考えさせられました。
その中でも印象的だったのは、あるクライアント企業での新入社員の姿を見たとき。
新入社員研修時はまだ「右も左もわからない社会人なりたて」だった彼らが、

わずか半年足らずで、見違えるように逞しい表情に変わっていたことに驚いたのです。

これは職場によってかなり差が出る点だと思いますが、その企業は例年どの部署に配属されても、

新人がある程度責任のある仕事を任され、現場でもがきながら一人前になっていく…

というスタイルをとっているようです。

 

もちろん、やみくもに仕事を振るだけでは人は成長しないでしょう。

彼らの話を聞いてみると、「仕事を任されて何とか成果を出したいけど、うまくいかない」

「同じ仕事をしていても、先輩の仕事の質やスピードは比べ物にならないくらいスゴイ」

と、お客様や上司・先輩との関係性のなかで“感情”が動いていることがこちらに伝わってきました。

 

悔しい、自分がもどかしい・・・

“感情”が動くから、成長意欲も湧いてくる。

大切なのは、その感情を周りが受け止め、プラスの方向に導いてあげることなのではないか・・・。

そんなことを思いながら、私自身が若い彼らから刺激を受け、“感情”を動かされました。

彼らに負けず、どんな成長が出来るのか。

今年も残り3ヶ月をきろうとするタイミングで、良い刺激をいただけたことに感謝しています。

 

Sotoyama