「俯瞰」して見る
2015.02.06ブログ
「物事を俯瞰して見ることが大事」
「目先のことに囚われすぎて全体性を見失うと、
知らず知らずのうちに誤った方向に行ってしまう」
私が日ごろお客様に話していることの99パーセントは、自戒の念を込めていると言っても過言ではありません。
新しい年を迎え、早くも1ヶ月が経ちました。
お手伝いしているクライアント様の案件や、これから進めようとするプロジェクトの企画、自分の成長のための様々なインプット、細かな事務作業・・・。
既にTo Doリストは膨大な量になり、それを1つ終えては、新たに2つ増える、という毎日。
一つひとつ確実に!頑張らなくちゃ!と思うほど、目の前のことに集中してしまう自分の傾向を理解はしているものの、「いま、ここで」そんな自分に気づくのは、なかなか難しいものです。
先日、用事があり近くまで行ったついでに、行きたいと思っていた「新印象派展」(東京都美術館)を鑑賞してきました。
昔から美術館に行くのが好きだったのですが、ここ数年は忙しさに追われ、以前ほど頻繁には足を運べていませんでした。
でも、今回は私が特に好きなポール・シニャックやジョルジュ・スーラの「点描画」が数多く展示されているということで、何としても見に行きたいと思っていたのです。
点描画は近くで見ると色とりどりの「点」が無限に並んでいますが、少し離れたところから見ると、ひとつひとつ色をまとった「点」が折り重なり、生き生きとした風景や人物が浮かびあがってくるところに、私は面白さを感じています。
偉大なる画家たちがどんなタッチや色使いで描いていたのか?その息づかいを感じたくて、絵にできる限り近づいて見たあと、少し離れたところから全体像を見る・・・。
こんなことを幾度となく繰り返しながら、展示室の中央まで歩き、少し離れたところで絵を見ていたとき、ふと気づいたのです。
「あ、いま私、『俯瞰』で見ている」と。
「点」を描き続けるのは、根気のいる作業だと思います。
それを継続し、修正できるのも、ときどき「俯瞰」で見て全体像を確認するからこそ。
そして、自分で「俯瞰で見ている」と思っていたこと自体が、実はまだ「点」のひとつなのではなかったか?
一見、仕事とは全く関係ないような場面ですが、面白いもので、自分が知らず知らずのうちに「点」だけを見ようとしていたことに気づかされました。
個人も組織も、「俯瞰して見る力」と「ここぞという場面での、一点にかける集中力」、どちらも大切で、行ったり来たりできることが理想的なのではないかと思います。
私自身も今まで以上に「自分の人生を俯瞰して見る」ことを心に留めて、振り返ったときに今年は良い年だったと思えるように過ごしていきたいと、思いを強くしました。
Sotoyama
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