第3回 組織開発トレンド研究会 「FC東京を勝てるチームにした組織開発」開催レポート
2017.01.26ブログ
1月19日(木)、グランパークプラザにて、組織開発トレンド研究会 第3回「FC東京を勝てるチームにした組織開発」を開催いたしました。
この研究会は、2016年に創立30周年を迎えた株式会社シー・シー・アイが、節目にあたっての新たな取り組みとして、われわれの「いま」感じている課題意識と、みなさまの「いま」の実践における課題を結びつけ、より深く現場実践につながる可能性を生み出す場として企画いたしました。
第3回となる1月は、FC東京元社長の阿久根健司さん(現・東京ガス株式会社 ライフバル推進部長)をお招きしました。
阿久根謙司氏プロフィール
- 2011年2月にFC東京社長に就任。Jリーグ実行委員及び東京都サッカー協会評議員も兼任。選手やスタッフに「自立」を指針として掲げ「スタジアムのワンダーランド化」を目指して新たな企画を次々と打ち出し、ホーム観客数約17,500人という実績を残した。チームは自発的なコミュニケーションや選手間でのミーティングを増やすようになり、J2リーグ優勝によって1年でJ1復帰を達成するとともに、天皇杯でも初優勝を果たしている。2015年東京ガスに帰籍し、4月よりライフバル推進部長。また、Jリーグ参与を兼務。
今回の研究会では、阿久根さんが「FC東京」というスポーツチームを「自立」というキーワードで組織成長させていった事例のご紹介と、その事例を組織開発のプロセスで読み解いていくという、下記の3部構成で開催いたしました。
- 事例紹介「FC東京の組織改革」
- ミニワークショップ「自立を実現するコーチング」
- 対談「FC東京の組織開発」
まず初めの事例紹介では、阿久根さんのコーチングとの出会いや「自立」が必要なわけ、FC東京でのコーチングマネジメントの具体的事例についてお話いただきました。
ご自身は野球の世界で選手・指導者として活躍されてきた阿久根さんが、なぜコーチングが必要だと感じたのか?そして、FC東京社長就任後、チーム(選手・監督・コーチ)、球団運営に関わるビジネススタッフ、ファン・サポーターなど、様々なステークホルダーに対しどのように働きかけたのか?時にはジェスチャーも交えながら、臨場感溢れるお話をしていただきました。
なかでも大変印象的だったのは、コーチングを導入し数か月たったものの大きな成果(チームの成績)には結びついていなかったが、そこで諦めず、「小さな変化」を見逃さずにコーチングをやり続けられたのは、阿久根さんの信念があったからだ…というお話でした。
結果、降格時は甘えや他力本願な行動が見られたというチームが、選手同士が集まりミーティングを行い、監督に「パスをつなぎ倒すサッカー」を提案するという自立した組織に変革。1年でJ1リーグ昇格を果たしました。
次に、阿久根さんによるコーチングのミニワークショップを、参加者の皆さまにも体験していただきました。阿久根さんからは冒頭に「わかるとできるは違う。できるようになるためには、反復練習が必要です!」というお話があり、やり続けることの大切さを感じました。
最後に、弊社代表の大島が組織開発の視点でFC東京での取り組みを解説し、阿久根さんにはご参加の皆さまからの質問にもお答えいただきました。
改めて阿久根さんのお話を伺うと、社長就任直後から徹底的に現場に足を運び、組織開発のファーストステップである「エントリー・心理的合意」を丁寧にされていたことがわかりました。これは、日ごろ私どもCCIでも大切にしている点であり、非常に共感できました。
研究会終了後の懇親会では、阿久根さんやご参加の皆さま同士でも交流を深めていただき、寒さを吹き飛ばすような熱い雰囲気のうちにお開きとなりました。ご参加いただきました皆さま、改めましてどうもありがとうございました。
参加者の皆さまからの感想の一部をご紹介します。
- 答えは言わないスタンス、結果が出ていなくても小さな成果があることを承認する大切さを改めて認識した。
- 自立、自分の信念を貫いたことが印象的だった。
- コーチングについては前にもトレーニングを受けたことがあり、コンセプトは理解していましたが、One on Oneで対話することの大切さを感じることができました。
今後もシー・シー・アイでは、このような互いに学び会い、エネルギーを交換できるような研究会を企画して参ります。
詳細が決定しましたら、WEBページにてご案内いたしますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
Sotoyama
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