過去から得られること
2012.05.08ブログ
GWも明けてすっかり暖かくなってきました。今年は連休明けからクールビスをスタートさせている企業も増えているようで、出勤時にノータイ・ノージャケの方もちらほら見かけるようになりました。4月から新年度・新学期をむかえた組織もそろそろ落ち着き、色々と考える時間なども取れ始めているのではないでしょうか?
弊社では先月からODの歴史を学び直そうと、大友立也氏の「アージリス研究2:組織政策論」の読書会を始めました。それぞれが印象的だった部分にも違いがあり、多くの気付きがありました。連休中に色々と整理をしている中で、過去から学ぶという話が最近続いているなと感じています。
1つは数年前にヒットした「失敗の本質」という本の話です。最近、その入門という形で現代の組織・企業にあてはめた本が出たことで話題 になっています。ちょうど新たなビジョンの浸透と中期計画の策定・実践に向けてご相談頂いていたのですが、その時に過去の成功体験・失敗の検証が共有されていない という ことからこの本の話題になりました。
もう1つは「江戸しぐさ」という言葉です。ご存じの方も多いかもしれません。(私は初めて聞いた言葉でしたが。。。)Wikipediaによると『日本における江戸町方の商人道、生活哲学・道。』と書かれています。現代社会にこの教え・知恵を活かしていこうと教育界でも語られることが多くなっており、NPO法人も活動しているようです。紹介してくれたのは仲間の研修講師なのですが、江戸しぐさとグローバル化についていくつかの講演を行ったという話でした。現代では気軽に全国各地を渡り歩くことは出来ますが、江戸時代においては故郷を出て旅をすることは非常に困難でした。そういった中で、全国から様々な価値観を持った人たちが、集まる江戸という都市における規範・哲学は確かに現代社会にも活かせるにではないかと思います。じっくりと紐解いていくとグローバル化と言われる中で日本人ならではの異文化とのクロスカルチャーに役立てることも出来そうです。
組織開発という観点から経営のお手伝いをしていると、日々色々と新しい理論や手法にめぐり合います。「正解のない」社会において、新たなアプローチは非常に魅力的に映ることも少なくありません。実際に非常に効果的であり、知っておかなくてはいけないことも多いです。しかし、あまりに多くの情報を仕入れて取捨選択に迷った時には、あえて新しいものではなくあえて昔のことに眼を向けることで思わぬ気付きが生まれることもあるのではいないか。。。。。忙しなく過ぎていく中で、連休の前後でふとそんなことを感じました。
藤田
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