無料オンライン勉強会「Zoomを使ってどう組織を強化するか」

 

【好評につき第2弾!】

 

 

現在、開催させていただいる無料オンライン勉強会は、ご参加者の真剣な意見交換により、毎回深いセッションが続いております。

コロナ騒動に伴う「待ったなしのテレワーク」や「会議や研修の中止」などもあり、顔を突き合わせての戦略会議や人材育成ができずに焦りを感じられている経営者・管理職・リーダーがいかに多いかを痛感し、今回第2弾を開催する運びとなりました。

勉強会でも使わしていただくZoomはとても有効なシステムですが、組織の本質を理解せずにオンラインに乗せるだけでは多くの反作用が生じます。

だからこそ、私たちの30年以上にわたる組織開発の経験をベースにした「オンライン組織開発」の可能性と具体的ステップを一緒に考える場を設定いたしました。

本気で、Zoomを使った組織活性化をお考えになりたい経営者・幹部・リーダーの積極的なご参加をお待ちしております!

 

このオンライン勉強会を オススメの方!

●コロナで全社員が揃う機会は 極端に減っているが、それでも 戦略の見直しや新戦略作りの 緊急性にお悩みの方。
●会議をオンラインで始めたが、どうもリアルのような効果がでないと困っていらっしゃる方。
●定着率を上げるためにも社内研修を止めたくないが、会社に集められないので実施できないとお悩みの方。

このオンライン勉強会で得られるメリットは!

●コロナ後の社会・企業の認識の枠組み」の変化と今、焦点を当てるべきことが明確になります。
●オンラインで組織を強化を行なうポイントが明確になります。
●テレワークの中で組織に対する同じような悩みを持っている方の対応などが共有できます。

この無料オンライン勉強会の内容は?

①組織はコロナ騒動によってどのように変化していくのか
②オンラインで組織活性化や人材強化をする時のポイント
③この時代に「戦略をやり切る組織」を実現するために考えること

【講師】
平尾 貴治
・株式会社シー・シー・アイ代表取締役社長
・組織開発コンサルタント

【開催日時】

各回、少人数での実施を考えております。
お早めにお申込みください。

5/5(火) 10:00~
5/7(木) 19:00~
5/9(土) 10:00~
5/12(火) 14:00~
 
※勉強会の時間は【90~120分】を
予定しています。
 
【開催場所】zoom会場
 
Zoomとはオンラインでできるミーティングシステムです。
お申込みのあった方には入室用のURLとZoomマニュアル動画をご紹介いたします。
また、操作に不安のある方は、練習も兼ねて15分前にお入りください。
 
【お申込はこちら】
 ↓ ↓ ↓
https://forms.gle/gwEX9jemgy2PmL5N7

【勉強会ご参加の3つのルール】

安心・安全・ポジティブな場にするために以下の4つのルールをお守りください。

①本名・顔出しで参加する
②積極的に参加する 勉強会での質問に答える)
③途中参加は原則禁止
④集中できる環境で参加する

携帯電話、スマホをかける、食事しながら、テレビを見ながら、移動しながら、の勉強会参加は他の受講生の集中を妨げるのでご注意ください。

※上記のルールを守っていただけないとご退出いただく場合がございます。
なにとぞご了承ください。
 
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
こんな時だからこそ、「今、自分がコントロールできること」に本気で取り組んでまいりましょう!

【緊急開催】無料!オンライン組織開発勉強会&説明会

コロナで大変な時だからこそ、本気で組織を良くしたいとお考えの方のために!

コロナ危機を組織強化のチャンスに変えたい幹部・管理職・リーダーの方に向けて、「Zoomを使って組織をどう強くするか」を考える無料オンライン勉強会を開催させていただきます。

現在、コロナ騒動に伴う待ったなしのテレワーク化や会議や研修の中止などもあり、多くの企業が顔を突き合わせての戦略見直し会議や人材育成ができず焦りを感じられていると思います。
しかし、実はZoomシステムを使えばリアルな場と全く同じではないけれど、場合によってリアル以上に効果を上げる方法もあると考えます!

どんな時期であろうが、企業においては戦略を見直し構築し実行しなければいけません。
そして戦略を実行しうるベクトルの揃った組織を構築しなければいけません。こういう時だからこそ、本気で組織を良くしたいとお考えの方を対象に「オンライン組織開発」の可能性と具体的なステップをお伝えする勉強会を
開催いたします。

この無料オンラインセミナーをオススメの方!

●コロナで全社員が揃う機会は極端に減っているが、それでも戦略の見直しや新戦略作りの緊急性にお悩みの方。
●会議をオンラインで始めたが、どうもリアルのような効果がでないと困っていらっしゃる方。
●定着率を上げるためにも社内研修を止めたくないが、会社に集められないので実施できないとお悩みの方。

この無料オンラインセミナーで得られるメリットは!

●コロナ後の社会・企業の「認識の枠組み」の変化と、今焦点を当てるべきことが明確になります。
●オンラインで組織を強化を行なうポイントが明確になります。
●テレワークの中で組織に対する同じような悩みを持っている方の対応などが共有できます。

この無料オンラインセミナーの内容は?

①組織はコロナ騒動によってどのように変化していくのか
②オンラインで組織活性化や人材強化をする時のポイント
③この時代に「戦略をやり切る組織」を実現するために考えること

【開催日時】

各回、少人数での実施を考えております。お早めにお申込みください。

4/24(金) 19:00~
4/25(土) 10:00~
4/28(火) 19:00~
4/29(水) 10:00~
 
※勉強会の時間は【90~120分】を予定しています。
 
【開催場所】zoom会場
 
Zoomとはオンラインでできるミーティングシステムです。
お申込みのあった方には入室用のURLとZoomマニュアル動画をご紹介いたします。
また、操作に不安のある方は、練習も兼ねて15分前にお入りください。
 
【お申込はこちら】
https://forms.gle/ZPqWc4k713rYYoPx5

 

【勉強会ご参加の3つのルール】

安心・安全・ポジティブな場にするために以下の3つのルールをお守りください。

①本名・顔出しで参加する
②積極的に参加する(セミナーでの質問に答える)
③途中参加は原則禁止
④集中できる環境で参加する

携帯電話、スマホをかける、食事しながら、テレビを見ながら、移動しながら、のセミナー参加は他の受講生の集中を妨げるのでご注意ください。

※上記のルールを守っていただけないとご退出いただく場合がございます。
なにとぞご了承ください。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
ともにアフターコロナにおける素晴らしいスタートダッシュを切りましょう!

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株式会社シー・シー・アイ
平尾貴治

 

 

新年のご挨拶

皆様、新年明けましておめでとうございます。

2020年、オリンピックイヤーが始まりました。
本年はオリンピック以外にも、大統領選をにらんだ米中の動き、英国のEU離脱期限の問題、同一労働同一賃金運用開始、働き方改革関連法の中小企業への適用開始、パワーハラスメント禁止の法律施行、など様々な変化が我々を取り囲みます。

そんな中で、多くの企業が今までとは違う事業領域に踏み出し、課題優先順位を書き換えながら、戦略をやり切る組織構造と組織文化を抜本的に作り変えることに取り組まれるのが今年という年ではないでしょうか。

この大変化の中で、「組織開発(OD:Organization Development)」という概念も大きく変化せざるを得ません。
かつては、ともすると「対話」の心地良さに焦点が当たりがちだったものが、「今までに見たことのない景色の中でのビジョンと戦略の共有と、それを実現するためのリスクテイクと主観の相違のぶつけ合いと統合(関主観)」という局面になっていると考えます。
正に「確信」をデザインすることこそが、これからの組織開発に求められるものです。

本年の干支である、子年(ねずみどし)の「子」は、「新しい生命が種子の中に萌し始める状態」を表していると言われます。
後から振り返ったときに、「2020年は新しいスタートを生み出した年だった」と思えるよう、私共も精いっぱい頑張ってまいります。

皆様におかれましてもより実りの大きな1年でありますよう、心よりお祈りいたします。

令和二年 株式会社シー・シー・アイ
代表取締役会長 大島 岳
代表取締役社長 平尾 貴治

広報とリスクマネジメントの専門家が語る組織開発(3/3)

3回に分けて掲載した、広報コンサルタント・石川慶子氏と弊社の平尾貴治とのインタビューの最終回です。

トップと現場の乖離

石川: 私の場合、トップをトレーニングする機会が多く、そこから見えるものはあります。トップに現場感が低下している企業は危ないです。具体的に挙げると、トップが現場を軽視するようなコメントした時には、「あ、この企業危ないな」と思いますね。他人事っぽい発言とか、「それは現場の仕事だよ!」などと言ってしまう。何か自分が高いところにいるという意識の人。現場を大事にしない企業は危機的状況です。
パワーゲーム的な要素がこれまでの男性中心の日本企業には強く、その競争で勝ち上がると、もう自分は「下々とは違う」という意識になりがちです。
そうしたトップの下では現場の人も、問題が起きても「自分の問題ではない」となりがちです。不祥事を繰り返すある企業の広報の人と意見交換したことがあったのですが、本心から危機管理に興味があるというより、単にお勉強しているような感じでした。

平尾:私が組織開発の仕事をしていて、最近強く感じていることがあります。「トップと部下が見ているものが違っている」ということの理解が、まず大事だということです。だからこそ、あえて意地悪く、違いが明確になってしまうような話し合いから始めます(笑)。
普通に「うちの会社どうしましょうか」と、トップと部下と一緒に話し合っても、ありきたりの結果でまとまるじゃないですか。最初は別々に話し合いしていただくなど、違いが出ざるを得ないようにすると、初めて「こんなに違っているんだ」と気付き、そこから健全な合意形成が始まるということがあります。それは部門間であっても同じですね。

実際の不祥事からの学び

石川:公表されたスルガ銀行の不祥事に関する報告書は338ページもあり、私も何日間もかけて読みました。今時本当にこんな企業あるのかと思うくらい、びっくりしました。でもこういう企業が一つあるということは、同じような事例はかなりあるのではないかと正直思っています。
非常に印象的だったのは、社員自身は違法行為をしていないということなんですよ。でも、取引先の業者がデータを改ざんして、顧客に借りる資金力がないのに、書き換えて審査に数字を曲げたものを送っているのは分かったうえでみんな貸付をしている。「不正を行っていないのは1%」という数字に倒れそうになりました。
そんなひどいことを実行に移したのは、会社のためでもないし顧客のためでもない。ただただ上司への恐怖。胸ぐらをつかんで家族に危害を加えると言って脅迫する上司。そんなこと、今時あるのかと思う内容なのですが、それが一人ではない。たくさんの証言が書かれています。皆それを知っていて、止めない。恐いから。
同時に、どんどん売り上げが増えているから何も言えない。それがあの時のスルガ銀行の「正義」だったんです。これは極端な例と思われるかもしれませんが、大なり小なり「恐れ」によって業績を上げている企業は多いと私は思います。実際にかつてのスルガ銀行は優良企業として有名でした。

平尾:そういう意味では、組織や個人特有の「正義」の考え方自体を揺らすのが組織開発の仕事という感じもしてきました。

石川:最近ですとかんぽでも高齢者や認知症の方を対象に不要な契約をさせる不正が暴かれました。顧客を犠牲にしてでも営業成績を上げてかまわないという空気があったのだろうと思います。

平尾:そういう時、会社の中には何人かは「ちょっとおかしい」と思っている人がいたのでしょうが、どうその声を出させるかなんでしょうね。そのためには、例えば会議の中においても、「今・この場」で参加者がそれぞれどんな態度・表情・行動をしているのか。誰と誰は話しているが、誰は黙って貧乏ゆすりをしているのか。そうしたプロセス、当社は「テーブルの下」という言い方もしますが、それを意識し合うことが大切だと私は思っています。

石川:広報としても、あるいは組織開発としても、おかしいと思ったら「おかしい」と言える空気、文化を作ることが重要です。平尾さん達とはゴールは同じだと思っています。

<石川慶子(いしかわ・けいこ)プロフィール>

広報コンサルタント/有限会社シン取締役社長。
日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事。
東京都生まれ。東京女子大学卒。参議院事務局勤務後、1987年より映像制作プロダクションにて、劇場映画やテレビ番組の制作に携わる。1995年から広報PR会社所属。2001年独立し、危機管理に強い広報プロフェッショナルとして活動開始。以来、企業・団体に対し、平時・緊急時の戦略的広報の立案やメディアトレーニング、メディアリレーションズ、広報人材育成等のコンサルティングサービスを提供。リスクマネジメント研究にも取り組み定期的に学会発表も行っている。2015年、外見リスクマネジメントを提唱、マイクロラーニングとして学習プログラム開発。
日本広報学会理事、公共コミュニケーション学会理事。講演活動やマスメディアでのコメント多数。

 

広報とリスクマネジメントの専門家が語る組織開発(2/3)

前回に続いて、広報コンサルタント・石川慶子氏と弊社の平尾貴治とのインタビューの第2弾です。

組織の中のフィードバックシステムの重要性

Q:ところで石川さんは経営者のかたにどういう働きかけをされているんですか。

石川:私はメッセージ内容と共に表現の仕方に注意しています。例えば、失言が多い人たちには、まず失言しているという事実を自覚してもらいます。また、言葉の使い方として、本人はそのつもりがなくても、上から目線のメッセージだったり、あるいは真剣な話をしているのに、苦笑いが癖になっていたりする人もいます。
いくら思いがあっても、どうやって伝えるのか、表情、声のトーン、言葉の選び方までの配慮まではなかなかそう簡単にはできません。そういった一つ一つの表現力が、その組織の文化だと思うんです。言葉や雰囲気には、普段使われている言葉、あるいは立ち振る舞い、関係性がそこに表れます。そしてそれはその組織のトップがつくり出していることも多いのです。
もちろん内容の組み立てなど、スピーチ原稿も見ますが、そもそも、社長になるまでの間で、「大事なことを話すのに笑いながら話してはダメです」という話を周りの誰からもフィードバックはされていない。日本はトレーニングやフィードバックの文化が浅いからではないかとみています。
私は広報の専門家として、お詫びの記者会見の準備なども指導しますが、ネクタイについてさえ、「謝罪場面で赤のネクタイはだめですよ」と社長に言えない。
記者会見で靴下が短くてすね毛が見えてしまっていることさえ言えない。こんな笑い飛ばせることでさえ、生真面目に考える。日本人には「フィードバックは相手を傷つけるもの」という思い込みがあるようです。

平尾:自分がコンサルテーションの中で行っているのは、組織の中でフィードバックを適切にし合うと実はそんなに傷つかないし、決して人格を否定されているようにはならないということを体験してもらっています。

石川:以前体験した平尾さんのグループ討議で、集団のプロセスを観察しフィードバックする演習はとても興味深く感じました。

ISO31000と組織開発

Q:石川さんはISO31000(リスクマネジメントの国際標準規格)に基づいて、組織リスクの話をされますね。ISO31000と組織開発の関係性をどう見ていますか。

石川:リスクマネジメントの国際的ガイドラインだと説明すると皆さん聴く耳を持ちますから、積極的に紹介しています。2009年に発効しましたが、その後2018年のISO31000の改訂において、PDCAの中に「統合」が入りました。ガバナンスや企業の文化的な側面も考慮すべきことが追加されました。そういう意味では、ISO31000は、単に仕組みをつくるだけではなく、企業文化を配慮しなければいけないし、組織開発の考えにつながっていると思います。
ただし、文化は目に見えないものだからみんな気付きにくい。ですから外からの視点を持つことの重要性を感じます。
ISO31000に組織文化の側面が明記されたことで、今後は組織開発に対する関心の持ち方や、企業における取り組み方も変わっていく可能性があると思います。不祥事の背景にはその組織・企業にある意見を言えない空気や文化的な側面がある。そのことが国際的にも共通認識として持たれたから、改訂版に明記されたのだろうと思います。
第三者委員会の報告書でも、最後はその風土の問題などが必ず指摘されます。例えば、内部通報の仕組みがあっても、実際に機能しているかどうかが極めて大事です。活用しにくい雰囲気や、「どうせ言っても潰されるよね」「報復人事があるんじゃないか」という意識があったら、誰も使わないじゃないですか。それはたぶん、企業文化の問題だろうと思いますね。

Q:文化というのは価値観やコミュニケーションの在り方ということですか。

石川:「安心できる」「言ってもいいんだ」という雰囲気や環境がないと、運用できないですよね。

日本型企業の課題

Q:石川さんは日本型企業の課題についてどうお考えですか。また、近年の不祥事で学びがあったことなどあれば、教えてください。

石川:日本は長い間、一律採用と終身雇用であったために、「お上の言うことは絶対だ」「情報は上から下に流れるものだ」という発想があり、上にもの申すというのがタブー視されていましたね。コミュニケーションが必要なかったといえます。

平尾:組織開発も、結局学術的には欧米で完成されることが多い。それは元々彼らの方が、異文化や異宗教の中で、人と人がそうすれば一体感を持てるかなどを本気で学んできたのでしょう。

石川:昔、日本では広報なんか必要なかったですね。あうんの呼吸で…。以心伝心というか。グローバル企業の日産でさえ、報酬を決める委員会がなく、ゴーン氏が全部決めていたことには本当に驚きました。そこはガバナンスの問題だろうと思います。
最近は「コーポレートガバナンス・コード」が重視されてきているので、そこを基準にする株主や記者が出てきています。ダイバーシティの観点から、女性の取締役をなぜ登用しないのかといった質問も増えてきています。女性取締役が増えれば取締役会の雰囲気がガラッと変わっていくのではないでしょうか。

⇒第3回「 トップと現場の乖離」に続く

広報とリスクマネジメントの専門家が語る組織開発(1/3)

今回から3回に分けて、広報コンサルタント・石川慶子氏と弊社の平尾貴治とのインタビューをお届けします。

石川氏は国内における危機管理広報の第一人者として、報道関係者からも認知されています。リスクマネジメントの専門人材を育成するNPO法人の理事も務め、芸能人から政治家、企業トップに至るまで、謝罪会見があった際は必ずテレビや全国紙などからコメントを求められます。企業不祥事が発生した直後の現場に駆け付ける機会も多く、根深い組織文化の負の側面が露わになった姿を間近で見てきました。
 今回のインタビューでは「広報と組織開発」をテーマに、広報とリスクマネジメントの専門家としての立場から、組織開発について語ってもらいました。その場に同席した当社代表取締役の平尾のコメントも掲載しています。

<石川慶子(いしかわ・けいこ)プロフィール>
広報コンサルタント/有限会社シン取締役社長。
日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事。
東京都生まれ。東京女子大学卒。参議院事務局勤務後、1987年より映像制作プロダクションにて、劇場映画やテレビ番組の制作に携わる。1995年から広報PR会社所属。2001年独立し、危機管理に強い広報プロフェッショナルとして活動開始。以来、企業・団体に対し、平時・緊急時の戦略的広報の立案やメディアトレーニング、メディアリレーションズ、広報人材育成等のコンサルティングサービスを提供。リスクマネジメント研究にも取り組み定期的に学会発表も行っている。2015年、外見リスクマネジメントを提唱、マイクロラーニングとして学習プログラム開発。
日本広報学会理事、公共コミュニケーション学会理事。講演活動やマスメディアでのコメント多数。

Q:石川さんは広報とリスクマネジメントの専門家として、企業不祥事の根深い問題や対応に対して数多くメディアなどにも登場されています。専門家の視点で企業の共通の課題として感じていることなどありますか。

石川氏(以下、石川):私の仕事は危機管理やメディア対応トレーニングです。何かあったときに、緊急事態発生時に説明責任を果たすための訓練で、緊急記者会見開催や公式見解書作成などの支援も含まれます。ダメージコントロールが私の得意分野ではありますが、平時からのリスクマネジメント体制構築の方がもっと重要です。
日本企業は社員がリスク情報を共有する力をつける必要があるとみています。本音で語れる関係を作ること、と言ってもいいかもしれません。そんな組織になるためには平尾さん(当社代表取締役社長)たちの組織開発の視点はなくてはならないものだと感じています。

Q:不祥事を起こす、あるいは起こし続ける企業の土壌や組織風土というのはどういうものなのですか。

石川:繰り返している企業は、事態を過小評価してしまい、深刻に受け止めていないという共通点を感じます。だからこそ表層的な対応になってしまう。
危機発生時は案外「運が悪かった」と被害者意識に陥りがちです。本来は深く反省して、どうして起きてしまったのかとよく考えて、二度と起こさないための体制づくりをしなければならない。とても道のりが長いのです。危機対応は1〜2週間の短期勝負ですが、再発防止のための施策になると、1年・2年・3年とかかるわけです。ここで組織風土を変革するプロセスを入れなければなりません。根気が必要ですから平尾さんに頼りたいですね。私は短気でお叱りモードになってしまうので、危機時の方が向いていると自覚しています。

不祥事が起こり繰り返される組織のメカニズム

石川:2000年に雪印乳業の集団食中毒事件が起きましたが、その後に食品の偽装が起きてしまいました。1回目の時、すぐ業績や株価が回復したため、本気で組織風土改革に取り組みませんでした。そして、2年後に偽装問題が起きた時には、1カ月で倒産してしまいました。その後、雪印乳業再建には3年かかりました。当時の広報担当者から3年目と10年目に合計3回お話を聞きましたが、組織風土を変えるためには「風化させないこと」と戒めて体制構築をしたと、その長く苦しい道のりについてかたってくださいました。不祥事と組織風土の関係は密接だと思います。
リスクマネジメントを勉強し始めた時に、問題を深堀していくと究極的には二つだよと言われたことがあります。「コミュニケーションの問題」と「ルールの問題」だと。そんな時に、平尾さんからODネットワークジャパンの1回目の会合に誘われ、平尾さんからも人間の感情や集団心理の話を聞きました。私は、昔から心理学に興味があって、強いインパクトを受けました。
組織の中で自分の内面に溜め込んでいるものが多いと、不正の温床になってしまいます。自分の内面を出し合える関係を組織につくることによって、結果としてリスクが軽減されるという考え方に共感しました。
リスクの洗い出しという意味で、感情も含めて思っていることを共有することはプロセスとして大事です。それができない環境が会社の中にあるから、みんな溜め込んで溜め込んで、それがマグマのようにある日、ボーンと噴出しちゃうんじゃないかなと思いました。

平尾:今のお話で、不祥事の1回目は簡単にクリアできてしまうと、またもう1回起こすという話だったではないですか。実はさらに根深いのは、1回目までの間、ずっと表れなかったという一種の「成功体験」があったことだとみています。これで大丈夫という意識の枠組みがリスクを生み出すんです。
以前、石川さんにお会いした時に、私たち組織開発コンサルタントは、腹のなかに溜め込んでいる本音を表に出すことを大切にしているとお話しました。それは、ただ自己開示して仲良くなろう、裏がないようにしようということではありません。それ以上に互いの見方、主観の違いをどのくらい表に出せるかです。そうしないと、いくらルールを作り上げても健全な組織にならないと考えるからです。

Q:確かにコミュニケーションのレベルを見極めることは重要です。石川さんが専門とする広報では、コミュニケーションの文化をどうつくられているんですか。

石川:広報では、外向けの情報発信に目がいってしまいがちです。そこでとどまるのではなく、(コミュニケーションには)社内における情報発信、あるいはトップが行う企業風土を変えていく、文化をつくっていく側面もあります。そういう意味では広報に携わる人もリスクマネジメントに携わる人も、組織開発をもっと勉強するべきだと思います。
広報学会でも、社内広報のあり方の発表はあるのですが、組織開発の視点での発表はあまりないですね。学会における広報の人たちの意識も、外向けのマーケティング的なことだけではなくて企業風土を変革していく、つくっていくというところにもっと焦点を当てていかなければいけない。
一方で企業の社内コミュニケーションというと、一般的にトップのメッセージを伝えることなどには一生懸命です。ネガティブな情報も含めて流通させる意識まで持っている会社は少ないです。

平尾:それは組織自体がネガティブなものを共有しようというスタンスにならなければ、広報もそうならないでしょうね。

⇒第2回「 組織の中のフィードバックシステムの重要性」に続く

複雑性に働きかける

組織に日々起こる問題は、簡単に解決できるものばかりではありません。

ほとんどは「こちらを立てればあちらが立たず」だとか「良かれと思ってやったのに、思いもしないことに影響が広がりエライ目に合った!」など複雑性に溢れています。

そんな組織に私たちはどう働きかけるのか、という学習のために、6月7日(金)より名古屋の南山大学で、「複雑性に働きかける(Working with Complexity)―不確かな状況でアクションを実行していくために―」というテーマの2日間、及び、「コンテナをホストしホールドする(Hosting and Holding Containers)」というテーマでの1日の組織開発ラボラトリーに参加してきました。

どちらも、「対話型組織開発――その理論的系譜と実践」の第13章の著者であるクリス・コリガンさんとケイトリン・フロストさんのお二人のファシリテーターでした。

ファシリテーターのお二人の人柄や、中村和彦先生を始め通訳の方など素晴らしいスタッフのご尽力の中、そして何より一緒に学んだ素晴らしい仲間たちのお陰で、沢山の実践的かつ深い学びを得ることができました。

最初の学びは、私たちは、「明確に解決策のわかる問題」と「煩雑だけど、それぞれの問題には解決策が独立してある問題」といった秩序だった問題と、「要素間が絡み合い、を切り分けることのできない複雑な問題」と「そもそもどうにもならないほど混沌とした問題」といった秩序だっていない問題を、つい混合してしまっているということです。

そして、複雑な問題がスタックしてしまう前提は「みんな同じように見ているよね」という思い込みだということ。だからこそ、組織に多様性が大切なんだ、と腹に落ちました。

では、多様性を持ちながら、複雑性に対応するために私たちは何に気を付けるのか。

全体を通して、論理的な学びも沢山あったのですが、自分自身のスタンスの話として、特に私に刺さったのが以下の4つの話でした。

「拙速に判断せずに、好奇心に変えろ」
「反対する前に、共有された探求をしろ」
「防衛するのではなく、自己内省を深めろ」
「思い込みをするのではなく、素直に質問しろ」

今後へのとても大切な学びとなった3日間。

そして、夜の飲み会でのクリスさんのギター&シャウトは最高でした♪

平尾貴治

 

東京レインボープライドに参加して

心理的安全性のある社会を作る

4月28日29日の二日間、私、平尾は、今年も社会保険労務士仲間の有志(社会保険労務士LGBT&アライ)と、代々木公園で行なわれた東京レインボープライドにブースを出させていただきました。

東京レインボープライドとは、「LGBT、いわゆる性的少数者(セクシャルマイノリティ)が、差別や偏見にさらされず、前向きに生活できる社会の実現」を目指した団体およびイベントの総称です。
今年驚いたのは、明らかに去年より人が多く熱気がすごかったこと。後で知ったのですが過去最高の来場者数でした。
また、企業の協賛も去年までは、比較的先進的な企業や外資系が多いイメージがあったのですが、今年は日本的なレガシーな企業が協賛したりブースを出している気もしました。

私のいたブースでは、今回「こんな職場にしたい!」をポストイットに書いて頂いたのですが、初日出だしの1時間でもうビッシリでした。
書いてある言葉を見ると、「自分らしく正直でいられる職場」「入り口(採用)の段階で性差別のない会社」「異性と結婚していないしつこく聞かない会社」などがありましたが、中には「人が死なない職場」という深刻なものや、「社長、いつまでも女は女らしくなんて言ってんじゃねえぞ!」という気持ちのこもったものまで千差万別でした。
LGBT当事者の方もそうでない方も、本当に職場に心理的安全性を求めていることを痛感です。

ブースを出していたら、企業内の方はもちろん、学生さんや社労士志望の方、組織のコンサルタントや研修講師の方等が何人も話を聞きに来てくれたことも、今年の一つの特徴でした。我々が作った職場のLGBTハンドブックや企業の施策実践事例の小冊子も思った以上に買ってくださる人も多く、自分の力で住みやすい社会を作ろうとしている人が増えていることを実感しました。

つくづく思うのは、人間は、自分の思うように生きている時は、赤ん坊のように本当に綺麗な顔で笑うということ。
私自身、この二日間本当にたくさん笑いました。
多様性を大事にというのは、決してLGBTのことだけではありません。
全ての人、例えば、100人いれば100人の人が、それぞれに違い、多様性の持ち主です。
「あの人は男(女)だから」「彼は経営者だから」「若手社員ってさあ」「この業界はね」「営業の人って」・・・そんな『雑なコミュニケーション』はそろそろ卒業しましょう!

平尾貴治

セミナー開催レポート「経営のための組織開発セミナー」(2019/02/05)

「新中期経営計画が腹に落ちない本当のわけ~2020年からの大変化を乗り切る戦略と組織を考える~」というテーマで、大手町ファーストスクエアカンファレンスにて、経営のための組織開発セミナーを実施いたしました。

当日は、日刊工業新聞社様の取材も入る中、大きな経営環境変化の中で戦略実行をお考えの経営者・経営層の皆様にご参加いただき、弊社のコンサルテーション事例、その論理的背景、そして実際の価値統合のプロセスについてお伝えし、変化の時代を勝ち抜く組織のあり方を考え、話し合っていただきました。

お忙しい中ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございます。

以下、レポートいたします。

1、変化対応企業の事例

弊社会長の大島より、某企業の経営企画部長との対話からスタートし、役員を巻き込んだ合宿ミーティングの中で、中期経営計画をやり切るための経営チームと新たな規範を構築し、結果として具体的な施策を実行していった生々しい事例をお話をさせていただきました。戦略と組織内の感情が結び付いていくダイナミズムを感じていただけたと思います。

2、戦略をやり切る組織創りの3つのポイント

「中ではなく外に目を向ける」「間主観の話合いをする」「テーブルの下(プロセス)に目を向ける」という3つのポイントについて弊社社長の平尾より先ほどの事例を踏まえてご説明いたしました。特に経営において見逃されがちな「主観と主観をぶつけ合い統合すること(間主観)」の深さと重要性には始めて触れたご参加者も多かったようです。

3、価値統合マネジメントを実践するために

間主観をやれるかどうかの分かれ目となる、「正解のないものに対して、主観を言い切り、聴き切る」という話合いを、参加者の皆様に複数の小グループに分かれ、実際にワークとして体験していただきました。それぞれがご自身の人生や経営の背景を基に、驚くほど熱く意味のある討議がなされ、そのプロセスの振返りの中で、間主観を体験していただきました。

4、懇親会

セミナー終了後、ほとんどの参加者が同じビルにある懇親会場に移動し、それぞれの感想や疑問をぶつけ合い、あるいは業界を超えて経営についての問題意識を対話され、とても楽しく、かつ意味のある懇親会でした。

楽しく学びの深い時間はあっという間に過ぎました。

ご参加された皆様はもちろん、すべての企業が、戦略と組織を結びつけて、大きな変革期を逞しく乗り越えられることを、心よりお祈りいたします。

藤田誠

 

新年のご挨拶

皆様、新年明けましておめでとうございます。

2019年は、一言で言えば変わり目の年です。

もちろん、元号の変わり目ということもありますが、それ以外にも、グローバルにおいては、いきなり年末年始から米中問題の影響により株価が荒れました。

一方、国内においては、人口減や新たな消費税率導入の中で、「働き方改革と成果拡大」「多様性と求心力」「労働力減少と生産性向上」といった、二律背反に対応し得る経営が待ったなしです。

弊社は、こうした正解のない時代だからこそ、主観と主観とのガチ対話による新たな主観(間主観)の場を実現することの意味を大切にしたいと思っております。
本音をテーブルの下に隠したままでは、変わり目の戦略をやり切る組織は実現しません。

なお、2019年のスタートにあたり、下記の通り「経営のための組織開発セミナー」を開催いたします。
葛藤を乗り越え、変化の先頭に立つにはどうあるべきかを事例と理論により実践的に学ぶ場です。
経営者・経営層の方々のご参加を心よりお待ちしております。

タイトル:新中期経営計画が腹に落ちない本当のわけ
~2020年からの大変化を乗り切る戦略と組織を考える~
日時:2019年2月5日(火) 15:00~18:00 (開場14:50)終了後懇親会
場所:大手町ファーストスクエアカンファレンス ルームD
東京都千代田区大手町 1-5-1 ファーストスクエア イーストタワー2F
東京メトロ大手町駅C8,C11,C12出口直結 JR東京駅丸の内北口から徒歩4分http://www.1ofsc.jp/access/
定員:30名
参加費:セミナー&懇親会 30,000円
プログラム:
1、変化対応企業の事例
2、戦略をやり切る組織創りの3つのポイント
3、価値統合マネジメントを実践するために

参加お申込み⇒https://cci-od.jp/seminar/6208
※満席になり次第、入場をお断りする場合がございますので予めご了承ください。なお、本研究会は、組織内部で組織開発に携わっている方を対象としております。

 

代表取締役会長 大島 岳
代表取締役社長 平尾 貴治